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賃上げを伴う中途採用を後押し 早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)令和8年度改正

SAS助成金通信 2026年(令和8年)7月号
賃上げを伴う中途採用を後押し
早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)令和8年度改正
経験者採用・欠員補充を中心に人材を確保している中小企業の事業主・ご担当者の方へ。令和8年度改正で、活用しやすさが大きく変わりました。
人手不足が続く中、中途採用は即戦力人材を確保する重要な手段です。特に中小企業では、新卒採用だけで必要な人材を確保することが難しく、経験者採用や欠員補充を中心に採用活動を行っている企業も少なくありません。

「早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)」は、中途採用者の雇用管理制度を整備したうえで中途採用を拡大し、雇い入れた中途採用者の賃金を雇入れ前と比べて5%以上上昇させた事業主に対して助成する制度です。
令和8年度改正で何が変わった?
従来の制度では、中途採用率を一定以上「上昇」させることに重点が置かれていました。そのため、もともと中途採用が多い企業では「すでに率が高く、さらに上げる余地が小さい」という問題がありました。
新設された「50%以上」要件がポイント
令和8年度改正では、従来の「前年同期比5ポイント以上上昇」に加え、「計画期間中の中途採用率が50%以上」という要件が新たに加わりました。これにより、これまで中途採用を中心に人材確保を行ってきた中小企業にとっても、本コースを活用しやすくなっています。
主要な要件の詳細
採用前の「中途採用計画」が出発点
対象者を雇い入れる前に、中途採用計画を作成し管轄労働局へ提出する必要があります。計画期間は6か月または1年間ですが、新設された「計画期間中の中途採用率50%以上」要件を選ぶ場合は、計画期間を1年間とする必要があります。6か月計画を選ぶと、仮に期間中50%以上になっても要件を満たしたことになりません。また、常時雇用労働者が300人を超える事業主は、中途採用に関する情報公表も要件です。
5%以上の賃上げが必須
支給対象者について、直近の雇入れ前事業所で支払われていた賃金と、雇入れ後6か月間の各賃金支払日ごとの賃金を比較し、いずれも5%以上上昇していることが必要です。対象となるのは「毎月決まって支払われる賃金」(基本給・役職手当・資格手当など)で、時間外手当・家族手当・住宅手当などは原則含みません。前職賃金を確認する資料(雇用契約書・労働条件通知書・賃金台帳・就業規則・賃金規程など)を整合的に整えておくことが重要です。
解雇要件にも注意
中途採用計画提出日の前日から6か月前の日~支給申請書提出日までを「基準期間」とし、この間に事業所の雇用保険被保険者を事業主都合で解雇等(退職勧奨を含む)していないことが求められます。一方で既存社員を辞めさせながら中途採用を拡大して助成金を受ける、という形は認められません。基準期間中に特定受給資格者となる離職者の数が一定割合を超えないことも要件です。
採用後6か月の定着も要件
支給対象者のうち、雇入れ日から6か月以内に離職した者の割合が20%未満であることが必要です。本コースは「採用できるか」だけでなく「6か月後に定着しているか」まで見据えた採用計画が求められます。採用前の職務説明・労働条件の明示・入社後のフォロー体制が鍵になります。
助成額は1人20万円、成長要件で10万円加算
通常助成
20万円
対象者1人につき
成長要件加算
+10万円
合計 1人30万円
1年度1事業所あたりの上限は20人分です。成長要件加算の対象は、通常助成の要件を満たしたうえで、①経済産業省「ローカルベンチマーク」の財務分析結果の総合評価点がB以上、または②給与等受給者1人当たりの平均受給額を5%以上上昇させた事業主です。
制度の概要早見表
対象の取組み 中途採用者の雇用管理制度を整備し中途採用を拡大したうえで、対象者の賃金を雇入れ前より5%以上上昇させる取組み
事前手続 対象者の雇入れ前に中途採用計画を作成し、管轄労働局へ提出
計画期間 6か月または1年間(中途採用率50%以上要件を選ぶ場合は1年間)
主な対象労働者 中途採用で雇い入れた雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者で、期間の定めのない労働者(パートタイムを除く)
中途採用率要件 ①前年同期比で5ポイント以上上昇、または②計画期間中の中途採用率が50%以上(②は令和8年度からの新設)
賃金要件 雇入れ後6か月間の各賃金支払日の賃金が、雇入れ前賃金よりいずれも5%以上上昇していること
解雇要件 基準期間中に事業主都合の解雇等(退職勧奨を含む)をしていないこと
定着要件 雇入れ日から6か月以内に離職した者の割合が20%未満であること
助成額 通常助成1人20万円+成長要件加算1人10万円(上限20人分/年度・事業所)
支給申請期間 中途採用計画期間終了後、6か月を経過した日の翌日から2か月以内
※ 令和8年4月8日時点の制度内容に基づき整理しています。申請にあたっては最新の支給要領・ガイドブック等をご確認ください。
令和8年度の本コースは、単なる採用経費の補填ではなく、即戦力人材の確保・賃金制度の見直し・社員定着の強化を一体で進めるための助成金と位置付けるのがおすすめです。採用後に要件を整えるのではなく、採用前から要件を踏まえた実務設計を行うことが、適正受給の第一歩となります。
厚生労働省 公式情報
支給要領・ガイドブック・申請様式は厚生労働省の公式ページをご確認ください。
早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)|厚生労働省 →
自社で活用できるかかんたんチェック!「助成金シミュレーター」
6つの質問に答えると、自社が対象になり得るか簡易判定します(※あくまで目安です)
Q1.中途採用者を「雇い入れる前」の段階ですか?
中途採用計画は採用前に労働局へ提出が必要です。採用後の後追い申請はできません。
Q2.採用予定者を「無期・フルタイム(正社員)」で雇い入れますか?
雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者で、期間の定めのない労働者が対象。パートタイムは対象外です。
Q3.採用者の賃金を、前職(雇入れ前)と比べて5%以上引き上げられますか?
基本給や役職手当など「毎月決まって支払われる賃金」で、雇入れ後6か月間いずれも5%以上の上昇が必要です。
Q4.中途採用率の要件を満たせそうですか?
「前年同期比で5ポイント以上上昇」または「計画期間中の中途採用率が50%以上」のいずれかを満たす必要があります。
Q5.直近6か月~申請までの間、事業主都合の解雇・退職勧奨をしていませんか?
基準期間中に事業主都合の解雇等(退職勧奨を含む)があると対象外になります。
Q6.採用者が「6か月後も定着している」見込みはありますか?
支給対象者のうち、雇入れから6か月以内に離職した人の割合が20%未満であることが必要です。
※ あくまでも簡易チェックとなりますので、必ずしも助成金受給をお約束するものではないこと、あらかじめご了承ください。
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この助成金は、計画期間の選び方・賃金設計・中途採用率の算定など、
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顧問先はもちろん、スポット(単発)でのご依頼もお受けしています。
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