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「人事・育成計画も助成対象に」 人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース

SAS助成金通信 2026年(令和8年)5月号
「人事・育成計画も助成対象に」
人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース
3月・4月改正の実務ポイント
新規事業・DX化・GX化を進める中小企業事業主の方へ。令和8年の改正で、使い勝手がさらに向上しました。
「研修費用に助成金が出ると聞いたけれど、どの制度を使えばいいのか分からない」
「DX推進のために社員を育てたいが、費用負担が重い」

こうしたお悩みをお持ちの事業主・ご担当者のために、令和8年3月・4月に実施された人材開発支援助成金「事業展開等リスキリング支援コース」の改正内容を分かりやすく整理しました。
この助成金とは?
新規事業の立上げ、DX化、グリーン化(GX化)などに伴って必要となる知識・技能の習得を、事業主が主体となって支援する場合に経費・賃金の一部を助成する制度です。
他コースにはない大きなメリット
人材開発支援助成金の中で、この「事業展開等リスキリング支援コース」は解雇要件(解雇・退職勧奨等の一定の離職があると助成対象外となる要件)がないため、比較的活用しやすいコースです。
助成額・助成率の概要
項目 中小企業 大企業
経費助成率 75% 60%
賃金助成(1人1時間) 1,000円 500円
1事業所・年度上限 1億円
訓練時間 中小企業(上限) 大企業(上限)
10時間以上100時間未満 30万円 20万円
100時間以上200時間未満 40万円 25万円
200時間以上 50万円 30万円
令和8年改正 5つのポイント
人事・育成計画に基づく訓練が新たな助成対象に
従来の「事業展開に伴う訓練」に加え、中長期的な経営戦略に基づき人事配置・教育計画を体系的に定めた「企業内の人事及び人材育成に関する計画」に基づく訓練が対象に加わりました。単に研修を実施するだけでなく「どの職務に、いつ、誰を移していくのか」という人事計画と一体になった訓練が対象になります。
実務の注意点:訓練の対象となるのは、訓練開始日から3年以内に従事予定の職務(現在の職務とは異なること)。中小企業は認定経営革新等支援機関(税理士・中小企業診断士等)の事前確認も必要です。
支給申請の分割が可能に
訓練期間が6か月を超える場合、訓練終了前でも6か月ごとに区分して支給申請できるようになりました。ただし通学制または同時双方向型の通信訓練に限り、最終的に訓練全体の要件を満たさない場合はそれまでの支給決定が取り消されます。
訓練後の人事運用まで確認される仕組みに
人事・育成計画に基づく訓練では、訓練終了後に計画上の「予定職務」に全ての対象労働者を従事させる必要があります。合理的な理由なく従事させなかった場合や賃金・手当を引き下げた場合は不支給・取消しとなります。
訓練開始日から3年経過後2か月以内に「実施状況報告書」の提出が必要。対象労働者への聴取が行われる場合もあります。
訓練後の高い離職率を理由とする除外要件が撤廃
「訓練終了後6か月以内等に離職した者の割合が50%以上であった事例が2回以上ある事業主」を除外する要件が、令和8年3月2日改正で全コースにおいて削除されました。制度全体がより使いやすくなる一方、訓練後の配置・処遇・実施報告で実質を確認する方向に転換しています。
設備投資加算の新設(中小企業のみ・4月8日改正〜)
事業展開・DX化・GX化に必要な訓練を実施したうえで、訓練で使用する機器と同種の「事業展開促進機器等」を新たに導入した場合に、導入費用の50%を追加助成(通常の訓練経費助成に上乗せ)します。対象は中小企業事業主のみ、令和8年4月8日以降提出の職業訓練実施計画届に基づく訓練から適用されます。
要件:「設備投資加算に係る設備投資実施計画」の作成、訓練終了後〜支給申請日までに機器等を導入、かつ全対象労働者の訓練終了後に賃金5%以上増(または資格等手当により3%以上増)が必要です。
eラーニング・通信制・定額制サービスを利用する場合の注意点
・eラーニング及び通信制の助成上限:中小企業15万円・大企業10万円(4月8日改正)
・定額制サービスによる訓練は「人事・育成計画に基づく訓練」では助成対象外
・グループ間企業訓練・3親等親族間訓練の経費助成は廃止
活用前に確認したい実務チェックリスト
助成金を確実に受給するために、年度当初から以下の準備を整えておくことが重要です。
□ 訓練の目的が事業戦略・人事戦略と結びついているか説明できるか
□ 訓練対象職務が、現在従事している職務と異なっているか
□ 事業展開等実施計画・承諾書・支援機関確認書等を訓練前に準備できるか
□ 訓練前後の賃金台帳を適切に保管・管理できるか
□ 訓練開始日から3年後2か月以内に実施状況報告書を提出できるか
□ (設備投資加算を活用する場合)設備投資実施計画と賃上げ要件を満たせるか
厚生労働省 公式情報
制度の詳細・申請様式・パンフレットは厚生労働省の公式ページをご確認ください。
人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)|厚生労働省 →
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