労働日数・休日日数の設定と割増賃金への影響
採用競争力強化のために年間休日を増やす企業が増えています。ただし、休日を増やすと割増賃金の単価が上がる仕組みになっており、人件費への影響を事前に確認しておくことが重要です。
労働基準法では、1週40時間・1日8時間を超えて働かせてはならないと定めています。これを1年間(365日)に当てはめると、働かせることができる時間の上限は約2,085時間(40時間÷7日×365日)となります。
最低所定休日日数:105日(365日-260日)
時間外労働・法定休日労働・深夜労働には割増賃金の支払いが必要です。月給制の場合、1時間あたりの賃金額は以下の式で算出します。
ここでの「1ヶ月の平均所定労働時間数」は、年間所定労働時間数 ÷ 12で計算します。
1日の所定労働時間を変えずに休日日数を増やした場合、年間の所定労働時間数が減少します。その結果、1ヶ月の平均所定労働時間数も減り、1時間あたりの賃金額が上昇→割増賃金の単価も上昇します。
| 年間休日 | 年間労働時間 | 月平均労働時間 | 時間単価 |
|---|---|---|---|
| 105日(最低水準) | 2,080時間 | 約173.3時間 | 約1,731円 |
| 120日(比較的多い) | 1,960時間 | 約163.3時間 | 約1,836円 ↑ |
※1日8時間勤務・月給30万円の場合の概算。
また、給与計算ソフトに設定している「1ヶ月の平均所定労働時間数」が古いまま放置されているケースも見受けられます。休日日数を変更した際は、ソフトの設定値も必ず見直してください。
年間休日の見直しは採用競争力の強化につながる一方で、割増賃金コストの増加という側面もあります。導入前に総人件費への影響をシミュレーションしておくことをお勧めします。就業規則の改定・年間カレンダーの作成・割増賃金の設定確認などについてご相談があれば、お気軽にご連絡ください。
※本記事は2026年3月31日時点での法令に基づく内容となっております。
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