企業に求められるメンタルヘルス対策とは?
文書作成日:2014/9/19
近年、仕事や職場環境を原因として強いストレスを感じている人が増加しており、それによりうつ病などのメンタルヘルス不調となり、休職したり、退職を余儀なくされるようなケースが見受けられるようになってきました。そうした理由で従業員が休職、退職するとなると、その本人の生活に大きな打撃を与えるだけに止まらず、周りの従業員への業務負荷が増すなどの影響も考えられることから、企業には従来以上に具体的なメンタルヘルス対策が求められているところです。
そもそも企業には安全配慮義務という従業員が安全に心身ともに健康な状態で働くことができるようにする義務が課されています。近年増加している過重労働やストレスによるメンタルヘルス不調の発症については、この安全配慮義務違反が問われる危険性が高いことから、企業としてはその発生防止のための対策が求められています。以下では、その基礎となるセルフケアとラインケアをとり上げましょう。
1.セルフケア
セルフケアとは、従業員自らがストレスに気づき、適切に対処するための知識と方法を身につけ、自分自身でケアすることを言います。ストレスに気づくためには、従業員自身がストレス要因に対するストレス反応や心の健康について理解するとともに、自らの状態について正しく認識できるようにする必要があります。そのため、企業としてはメンタルヘルスに関する教育研修を実施したり、従業員が利用できる相談窓口を設置するなどの取組みが求められます。
2.ラインケア
ラインケアとは、管理職が日常的に接する部下の健康についてケアすることを言います。まずは日ごろから管理職が部下の健康状態に関心を持った上でその異常への意識を高めることが重要です。その上で、部下と積極的にコミュニケーションをとることで相談しやすい関係を作っておくことも求められます。そのため、企業としては、管理職に対してメンタルヘルス不調の早期発見に繋がる知識や対処方法、いつもと様子が違う部下への対応等について教育研修を行うことが求められます。
改正労働安全衛生法が、平成26年6月25日に公布され、メンタルヘルス対策の一環として、新たにストレスチェック制度が創設されることになりました。今後、より一層、メンタルヘルス対策の重要性が高まることは確実ですので、企業としては過重労働やハラスメントがない職場環境の構築と共に、研修などの取組みを着実に行っておきたいものです。
■参考リンク
厚生労働省「労働安全衛生法の改正について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/an-eihou/
※文書作成日時点での法令・情報等に基づく内容となっております。