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2014/5/23号 メルマガ記事①

労災保険のメリット制とは・・

 ※文書作成日2014/5/20

 6月より労働保険の年度更新の手続きが始まりますが、この労災保険には労働災害が多発している事業では労災保険率が高くなり、労働災害が少ない事業では労災保険率が低くなるメリット制という仕組みが設けられています。そこで、今回はこのメリット制の内容についてとり上げましょう。

 

1.労災保険のメリット制とは
 労災保険率は、食料品製造業やその他の各種事業のように事業の種類ごとに定められていますが、事業の種類が同一であっても作業工程や労働災害の防止の取組みなどによって災害率に差が生じています。そのため事業主の負担の公平性を図り、労働災害防止の努力を促進するために、一定規模以上の事業については、個々の事業の収支率の高低に応じて労災保険率から非業務災害率を減じた率を40%(立木の伐採の事業については35%)の範囲内で増減する制度が設けられており、これをメリット制と呼んでいます。

 

2.メリット制の適用になるための要件(継続事業・一括有期事業の場合)
  メリット制の適用を受けるためには、連続する3保険年度中の最後の保険年度に属する3月31日現在において、労災保険にかかる保険関係成立後3年以上経過しており、その3保険年度中の各保険年度において、以下の①~③のいずれかを満たしている事業である必要があります。

①常時使用する労働者数が100人以上であること
②常時使用する労働者数が20人以上100人未満の事業場で、労働者数にその事業に係る労災保険率から非業務災害率(通勤災害および二次健康診断給付に係る率)を減じた率を乗じて得た数(災害度係数)が0.4%以上であること
③一括有期事業である建設の事業および立木の伐採の事業については、確定保険料の額が100万円以上であること

 継続事業のメリット制適用事業場を見てみると、平成24年度においては77,100事業場となっており、平成24年度当初適用事業場数2,021,807事業場に対し、3.8%が適用となっています。

 

 

 メリット制や労働保険の申告についてお困りのことがございましたら、当事務所までお気軽にお問い合わせください。

■参考リンク
厚生労働省「労働保険の適用・徴収」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/hoken/index.html

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。